カモシカロングトレイル

トレイルランニング・登山・ULハイク・マラソン。書き捨て御免。※本ブログはプロモーションが含まれています。

超軽量・ウルトラライトなレインパンツの考察とinov-8 ULTRAPANTレビュー

 

 

超軽量レインパンツを検討

いつものOMM装備検討シリーズです。

 

これまで私は雨具のパンツはなるべく丈夫でコスパが高い、という物を選んできました。

ミズノのベルグテックとか

モンベルのストクルとかですね。

最近はパタゴニアのトレントシェルパンツを使っていましたが、これが300g程度。

こいつを背負ってレースにも出ていたと思うとちょっとオーバースペックかな、と今では思います。

 

OMMでもトレントシェルを持って行ったのですが、雨には少し降られたものの、結局使わずじまい。

やはりレース用に、もうちょっと尖った、というか軽量なパンツが欲しいな、と探していました。

 

超私見・レインウェアの選び方

レインパンツを紹介する前に、私が思うレインウェアの選び方を少し語りたい。

マジで独断と偏見なので悪しからず。

信じて死んでも知りませんが、誰も彼も適当な事言わなくて同じような事しかwebに情報が無いので、私の主観でレインウェアの選び方を書いてみます。

 

防水性は耐水圧で表されますが、細かい事は検索して貰うとして、3000くらいあればほとんどの雨は防げます。

これ、本当にそうなんです。

ただ、行動中、擦れたり座ったりという自分の力が加わる事で、水が浸透してくる事があります。

ザックと擦れたりもそう。

そういうのが無くなるのが20,000くらいです。

10,000だと座ってじんわり染みる事もあります。

だから10,000あって、歩いていて、防水性で困る事は多分無いです。

透湿性はどうだろう、と思いますが、これは結構気にした方が良いです。

10,000とかだと、普通に歩いていて蒸れを感じます。

30,000とかだと急な登りとかでなければ歩いていて「蒸れるな」というのはそんなに感じません。

シェイクドライみたいに80,000とかになるともうウィンドシェルレベルです。走らないとまったく蒸れません。

透湿性は登山者には結構問題で、雨の中歩き続けるならやっぱりちゃんと透湿性の高いレインウェアが良いです。

30,000は欲しいです。

もので言えばモンベルのストクルくらいなら雨の中しっかり歩けます。

問題は結露です。

外気温が15℃を下回ってくると何をどうしてもレインウェアを着ると結露してくるので、その結露を少しでも減らすのに透湿性が効いてくるんです。

 

私が登山を始めた頃、下はバイク用のレインパンツ(透湿性5000)、上は某スポーツメーカーのレインジャケット(透湿性20,000)でしたが、山の上では何をしても結露して、「これじゃあ着る必要ないやん」と思ったもんです。

それがストクル上下にしたら、歩いている間は結露しなくなりましたので。それくらは違います。

要は「透湿性>体表からの水分蒸発量」にすればよいのですね。

長くなった。

言いたいことはここから。

つまり、レースの必携品で使う場合、停滞時とランニング時だけなら防水性は10,000程度で十分。透湿性もあまり必要ない。停滞時に着るなら汗かかないし、レースのペースで走るならどんなに透湿性が高くても焼け石に水だからです。

 

あとは有った方が良いディティールとして、ジャケットは脇下のベンチレーション、フードのドローコード。

パンツはサイドジッパーと裾の調整機構。

これらを重量と兼ね合わせて取捨選択していく感じです。

とまあここまで書きましたが面倒なので、登山者の初心者は迷ったらストクル、です。

鉄板。間違いない。

 

という知らんけど感たっぷりの私見でした。

では、トレイルランナーがレースに使うような、軽量なヤツの検討やりましょう!

軽量レインパンツ候補1・モンベル バーサライトパンツ


耐水圧30,000mm、透湿性43,000g/m²・24hrs

重量110g 実勢価格11440円(=定価)

軽量レインパンツといえばコレ!

・・というくらい、モンベルのバーサライトパンツは超定番です。

最近裾にジッパーがついて少しだけ重たくなり、現行仕様だとカタログスペックで110gです。

旧仕様だと85gを切っていたので、25gくらいの重量増。

とはいえ、充分トップクラスに軽いです。

また、他に紹介するパンツと違ってゴアテックスを使用しているので、メンブレン自体の経年劣化は少ないのも安心。

もちろんレインパンツはだいたいが先にシームテープの寿命が来てがはがれやすいので、結局それでダメにはなります。

だから軽いからといって旧製品を中古で買う、というのは心配です。

なにより継続的に同じ商品を販売・ブラッシュアップしていくモンベルの製品なので、絶対的に品質は信頼できる、というのは大きいです。

ネックになるのはシルエット。

見た目もそうなんですが、ひざ下周辺がダボダボしていると気になるんですよね。

登山用のレインパンツはどれもそうなので、この製品だけの問題じゃないんですが。

レインスパッツをしてしまえば問題ないので、普通の登山だったらまったく気にもならないんですが、トレランやレースにつかうならスパッツは履かないだろうから気になります。

これは裾は絞れるんですが・・。

膝下が細くなっている、かっこよくて走りやすいのが良ければノースフェイスのストライクトレイルパンツもありますが

 

これはバーサライトパンツを少し耐水圧低く、重量を重く、メンブレンをウレタンに、そしてお値段をちょっとお高くしたレインパンツなので、私なら選ばないかな。

 

経験の浅い方はもうコレ買っておいた方がいいです。絶対に間違いない。

登山靴にも使えます。

 

それじゃあ物足りない、という奇特な方だけここから読み進めて下さい!

軽量レインパンツ候補2・OMM haloパンツ

耐水圧10,000mm、透湿性10,000g/m²・24hrs

重量80g 実勢価格16,500円(=定価)

 

アフィリンク先、売り切れているけど気にしないでほしい。

著作権的な問題で画像を使いたいだけなので!

重量が公称80gと驚異的な軽さのパンツ。

しかも実測だと70g程度らしい

裾のドローコードどころかゴムすらない(ベルクロはある)、ウエストもゴムのみ、という徹底的に色々とそぎ落としたレインパンツ。

お値段も安い。しかし人気のOMM製品。これもダサいカラーしか在庫がない!!

ちなみに公式サイトはこちら

 

夏のレースでは必携となっていてもレインパンツを履くことってほとんどないので、コレで充分かな、というの気がする。

ただ、アルプス縦走とかには私はちょっと持っていかないかな・・・。

機能的には1000円のレインパンツと大差ないけど、それがアホみたいに軽いという製品なので。

レース向けだとは思います。

 

軽量レインパンツ候補3・inov8 ultrapant

耐水圧10,000mm、透湿性10,000g/m²・24hrs

重量85g 実勢価格10,000円


 

私の大好きなinov-8。

実はシューズだけでなく、ウェアをかなり尖った物を沢山出しています。

去年の福袋は本当にお得だった。

そのイノヴェイト、レインウェアでもやはり超軽量な物を出していまして。

スペックだけなら、OMM ヘイロパンツに匹敵します。

値段も安いしこっちの方が数段カッコいい。

しかし情報が少なすぎる。

これは・・人柱になるしかない

ないよね。

特に人と違ったものが大好きなワタクシです。買うしかない。

 

という事で購入してみました。

 

超軽量レインパンツ inov-8 ULTRAPANTのレビュー

素材感、ディティール

良い。格好良い。

ただ、透けてる

半透明。私が良くやる、パンツの上にレインパンツという着方は出来ない・・・。

 

膝は立体裁断。

 

ウェストと裾はゴムのみ。

ゴム伸びたらそこで終了。

 

デザインで特にいいのが、この反射素材のロゴとライン。

片足ずつ違うので、凄いカッコよいカンジ。

すね毛・・。

どうでもいいけどこのすね毛が有るから肌離れ良いけど、すね毛無い人は軽量レインウェア、肌にくっつくのではないか。

 

重量と収納性チェック

公称85gだったよね、確か。

70g!!!

やばい。軽すぎる。

まあ届いた瞬間に分かったことですが。軽い。

 

で、パッカブルとかはなくて(そもそも現行品はポッケが無い)、クルクル巻いて、腰のわっかに入れる感じです。

凄い楽。そして小さい。

 

もちろん、これ以上にずっと潰れます。ペラッペラですから!

いや、これは凄い。

 

防水性チェック

一応ね。

こうやってコップの水を。

 

こうやって。

 

ひっくりかえす!!

当然大丈夫。

でも命を預けるものだから。

私は絶対にすべてやります。

実際に染みて来たものも有りますよ。有名なメーカー品でも。

で、水離れも良い。とても良い。

後述しますが、表地がメッシュなので心配していたけど、大丈夫。

 

サイズ感

ワタクシは身長175cmでウェスト73㎝。足は実は結構短めです。

今回はSS(XS)を頼みました。

おー、いい感じ。裾のふくらみ加減がたまらん。

 

ただ、足上げするとこんなん。

すね毛。足毛。

まあ立体裁断だけど短くは感じる。

でも、雨のレースなら間違いなく脛から下はビショビショなんだから、正直どうでも良い。

停滞時、立ったり寝っ転がったりしているうちにはしっかりくるぶしまで被ってくれるし。

重量の事も有るし、こいつは小さ目を選ぶべきだと思う。

だから今回は正解。

 

この生地って珍しいよな・・・?

 

このレインパンツの生地。

2.5レイヤーというものの、表地はメッシュ。恐らく高強度繊維ポリエステル。

で、メンブレンが多孔質ポリウレタン。

そして裏側はブロッグ型にデコボコになるようにポリウレタンラミネート。

肌離れが良くなるように、というやつです。

つまり、2.5層というものの、実質1.5層+メッシュ。

恐らくはバーサライトパンツやストライクトレイルパンツみたいな7D極薄生地を使うよりも、高強度メッシュの方が耐摩耗性、引っ張り強度、耐切り裂き強度を持てると考えての採用だとは思うんですが、これ、メンブレンに水分触れて残りやすいし紫外線当たりまくりだし、かなり劣化しやすいと思います。

 

OMMのhaloも同じ様な生地に見えるんですがどうなんでしょうね?

とにかく、使用後の拭き取り、乾燥、密閉しての紫外線からシャットアウトは絶対にしておいた方が良いと思います。

 

見た目に劣化しなくても、ポリウレタンは紫外線で柔軟性がすぐに失われて、裂けやすくなりますし。

 

実際に使ってみて

実際に使ってみて、というか一応近所を走りましたが・・・まあ蒸れます。

結露もします。あたりまえです、氷点下でしたから。

え?雨の中走らないのか、って?

走るまでもないというか、性能に期待しちゃダメですよwww初めからそうなんです。

性能に期待するものではないのです、コレは。雨を防ぐ。軽い。それで充分。

 

レビューまとめ

  • 軽い、軽すぎる!(SSサイズ70g)
  • 小さくまとまるしまとめやすい
  • 安い!(セールだったりもする)
  • めっちゃカッコいいわコレ
  • 耐久性は絶対低い・お手入れ必須

OMMのを買うならこっちをオススメ出来ます。

でも、普通の人はバーサライトパンツが絶対にオススメです!

私は変人なのでコッチ最高!