カモシカロングトレイル

トレイルランニング・登山・マラソンの雑記。頭のちょっと変な人用。

新型コロナの終息とこれからの山小屋・登山

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ようやく収束の気配を見せる新型コロナウィルス。

しかしながら、産業、特に観光業はどこも瀕死の状態で、登山業界も同様です。

 

そんななか、山小屋を支援しよう!というクラウドファウンディングもいくつか立ち上がっています。

readyfor.jp

motion-gallery.net

クラウドファウンディングというか、ただの寄付な気もしますが、まだ始まって数日で、結構な金額を集めているようです。

 

ただ、このクラウドファウンディングにも賛否両論が有るようですし、「受け取らない」と意見表明している小屋も有るようですね。

 

登山に関しても、早々に今年の小屋開きをしないと決めた小屋経営者からしたら、「今年は誰も彼も山に行くな」と思ってしまうかもしれませんし、すでに小屋開きを行っている小屋の経営者からしたら、「収まってきたなら少しでもお客さんに来て欲しい」と思うのは当たり前だと思います。

人くくりには語れません。

 

そしてもし完全に収束しても、今後、これまで通りの山小屋スタイルでずっといられるか、というと、私は難しいと思います。

 

新型コロナに感染対策うんぬんの前に、既に数年前から山小屋運営側や利用者から、混雑に対して悲鳴が上がっていたようですし。

 

だって、休日のテント場はギュウギュウ。

半ば競争の様に登っていく人も多くなっていました。

それにシーズンの人気小屋ではイライラした宿泊者の怒号が響くことすら・・。

ヘリ輸送が途絶えそうになり、危機的状況になったことも記憶に新しいです。

それに、年々高齢化する登山者と、低下する体力によって、遭難者も多くなっています。

 

登山者の高齢化は統計でも出ています。

よく、「無謀な登山者が多くなった」とか、「経験不足な若者が増えた」とか言う人がいますが、私は圧倒的に体力のない登山者が増えたように思います、私の知ってるこの十数年ですら、です。

 

とにかく人が増えすぎなんだと思います。

しかも人気のエリアに集中して!

 

そもそもキャパシティをオーバーしていた上に、これまで無視されてきた感染症対策までとらねばならないとなると、前時代的な、一つの布団に二人が寝るような山小屋形態は今後はむずかしいと思いますし、「体力のない登山者もウェルカム」という様な山も限られてくるべきなのでは?

 

これからの山小屋

考えられるのは

  • 既存の山小屋の建て替えによるソーシャルディスタンスを確保出来る空間を作る
  • 先進的な設備を伴った山小屋の絶対数を増やす

といった方法でしょうか。

しかしながら、現状そこまで資本的な体力のある山小屋や、新規参入者がいるとは思えません。

 

そうなると、設備的にはほぼ現状のまま、宿泊者数を減らす、といった方法くらいしかとれないのかも知れません。

 

ただ、私が思うに、もう一度国内の山岳全体の入山者数をコントロールするのがいいんじゃないかなあ、と。

 

例えば、山域を以下のような三段階に分けます。

  • A:富士山や高尾山、御在所岳、木曽駒ヶ岳の様な観光地
  • B:上高地周辺や南アルプス北部のような入山者の多い地域や各地の人気の山
  • C:その他、比較的入山者の少ない山岳

 

Aに関しては登山者に体力や装備・知識を求めず、徹底した安全対策を整える。ただし感染症が流行の際は第一に閉鎖。山小屋も下界のホテルと変わらないような設備を必須とし、個室を義務とする。

すし詰めにするのではなく、ずっと大規模に、自然と調和したホテルみたいに。

もちろん政府が補助金や低金利融資を。

 

Bは一般的なこれまでの登山者に求められる装備や知識、体力を求めるが、救助体制も徹底する。感染症に対しても、流行の際はやはり閉鎖。山小屋は既存のような設備で良いが、1畳に一人以上泊めない(テント場も同様)。それ以上は予約を取らず、テント場も含め、予約者以外は登山口駐車場に侵入出来ない、バスに乗れないなどの制限を行う。 

 

Cの不人気山域は相応の装備と知識、体力を登山者に求めることとして、万が一の際も、捜索費用は全額自己負担。

登山道の整備もなるべく簡易的にして自然の保護を第一とし、ガイド無しの初心者の入山は想定しないし、30分ジョグも出来ないような体力のない人も想定しない、簡易な整備にとどめる。

ただ、基本的にどのようなときも入山の制限は受けない。

 

そうやってカテゴリー分けして、山岳観光地山岳観光地として発展させていけば良いと思うのです。

 

で、山小屋の利用料金。

今よりずっと高くて良いと思うんですよね。

その分、設備投資に回して貰ったり、人件費にしてもらった方が、山界隈の人員の確保にも繋がるし。

テント場も人気の山域はもっと料金を高くして。

 

逆に、観光地化しない、と決めた山域では、これまで以上に登山者に自己能力の研鑽を求め、その上で管理は各自治体に完全に任せる。

 

それでいいと思います。

すべての山で、すべての登山者の安全を確保する、というのは無理だし、山小屋に担ってもらっている、というのはどうかなと。

 

もう、体力、経験、準備、すべてのない登山者までをどの山でも許容出来る状況では、ないのかなあ、と。

 

これまではトレランが批判されたりしてきましたけど、いい加減、鍛えもせずに山に来る、という事も見直されるべきなんでと思いました。